大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

京都地方裁判所 昭和57年(行ウ)12号 判決 1984年6月21日

京都市山科区音羽初田町一番地三

原告

若林加幸

訴訟代理人弁護士

高田良爾

京都市東山区馬町東大路西入ル新町

被告

東山税務署長

福田法夫

指定代理人検事

田中治

主文

被告が、昭和五五年三月七日付で原告に対してした原告の昭和五二年分及び昭和五三年分の所得税の更正決定のうち、昭和五三年分の総所得金額が、七二二万五六九七円を超える部分及びこれに対応する過少申告加算税賦課決定処分を取り消す。

原告はその余の請求を棄却する。

訴訟費用は、原告の負担とする。

事実

第一当事者の求める裁判

一、原告

被告が、昭和五五年三月三日付で原告に対してした原告の昭和五一年分、並びに、同月七日付で原告に対してした昭和五二年分、昭和五三年分(以下以上を合わせて本件係争年分という)の所得税の更正決定のうち、総所得金額が、昭和五一年は一一六万〇五〇〇円、昭和五二年分は一二六万四〇〇〇円、昭和五三年分は九一万五〇〇〇円をいずれも超える部分及びこれに対応する過少申告加算税賦課決定処分を取り消す。

訴訟費用は、被告の負担とする。

との判決。

二、被告

原告の請求を棄却する。

訴訟費用は、原告の負担とする。

との判決。

第二当事者の主張

一、原告主張の本件請求の原因事実

(一)  原告は、訴状記載の肩書地で「若林雅春堂」という屋号で展示装飾業を営んでいる。

原告の本件係争年分の所得税の確定申告とその後の課税の経過及びその内容は、別表1ないし3記載のとおりである。

(二)  しかし、本件各更正処分には次の違法がある。

(1) 被告の部下職員は、税務調査をする際、理由の解示をしなかった。

(2) 原告の本件係争年分の総所得金額すなわち事業所得金額を過大に認定した。

(三)  結論

原告は被告に対し、本件各更正処分のうち総所得金額が請求の趣旨第一項の各金額を超える部分及びこれに対応する本件過少申告加算税賦課決定処分の取消しを求める。

二、被告の答弁

(一)  本件請求の原因事実中(一)の事実は認める。

(二)  同(二)の主張は、争う。

三、被告の主張

(一)  調査について

被告の部下職員は、昭和五四年一一月一二日から数回にわたり、原告方に本件係争年分の税務調査に行った。そして、部下職員は、必要な帳簿書類等の提示を求めたが、原告は、これに応じず非協力的態度に終始した。

そこで、被告は、やむをえず原告の取引先を調査して推計課税をしたのである。

(二)  同業者の選定について

(1) 被告は、原告の発注先(親会社)等が会員となっている京都ディスプレイ協会の会員である三四社及び原告の発注先から、右各発注先の受注者及びその業態等について聴き取りを行い、右受注者のうちから、本件係争年分について、次の(一)ないし(五)に掲げる条件のすべてに該当する者を抽出したところ、三名(別表2のA、B、C)がえられた。

(ア) 主として百貨店の展示場、その他の展示会場等の展示装飾工事のうち展示台、パネル、間仕切、壁面等及び、住宅の壁面等に紙、クロースの貼付工事を請負うことを業とするもの。

(イ) 個人営業者

(ウ) 年間を通じて事業を継続しているもの。

(エ) 青色申告により確定申告をしているもの。

(オ) 所得税について不服申立て、又は訴訟係属中でないもの。

(2) この三名の同業者の本件係争年分の所得率、雇人費・外注費率を算出するについて、別表2の(注)で記載のとおり、次の考慮をした。

(ア) 同業者Aは、昭和五二年病気で入院し、その間特別にアルバイト等を雇い入れるという特殊事情が認められたので、これを考慮し、昭和五二年分の同業者Aの雇人費・外注費を昭和五一年分、昭和五三年分の平均値とした。

(イ) 同業者Cは、昭和五三年途中に息子C′に事業の引継ぎをしたため、同年分の所得率等の算出にあたってはC及びC′の平均値とした。

(3) 同業者は、原告の業態と類似性であり、同業者の所得率等を適用した推計には、合理性がある。

(三)  原告の本件係争年分の事業所得金額について

(1) 原告の本件係争年分の事業所得金額は、別表3記載のとおりである。

昭和五一年分 五九三万九二二八円

昭和五二年分 五九〇万一六九〇円

昭和五三年分 七八二万四四〇七円

(2) 原告の本件係争年分の別表3の<1>収入金額の明細は、別表4記載のとおりである。

(3) 別表3の<2>同業者平均所得率、<4>同業者平均雇人費・外注費率は、別表2のそれを適用した。

(4) 別表3の<6>地代家賃は、別表5記載のとおりである。

(四)  まとめ

本件更正処分は、被告主張の本件係争年分の事業所得金額の範囲内でなされたものであるから、なんらの瑕疵はないし、これに対応する過少申告加算税賦課決定処分にも違法はない。

四  被告の主張に対する原告の反論

(一)  被告の部下職員は、税務調査の理由を解示しなかった。

(二)  被告のした同業者選定のための(ア)ないし(オ)の条件には、営業規模の類似性の条件が入っていない。したがって、被告のした推計には、合理性がない。

(同業者Aについて)

(1) 同業者Aの事業者は、大阪市南区である。原告の行っている展示装飾の材料は大阪が中心である。同業者Aは材料を直接大阪から仕入れていると思われるが、原告の場合には材料を京都の小売店から仕入れたり、大阪から直接仕入れたりする。しかし、原告が大阪から仕入れる場合でも運送代がかさみ、それだけコストアップになる。つまり原告は同業者Aと比較すれば、材料を高く仕入れなければならない状況にあり、この点においてすでに同業者A(大阪)は原告(京都)と営業環境が異り、同業者として適用するには全くふさわしくない。また一般的にいっても、大阪の商売と京都の商売のやり方とは異っていると考えられており、大阪の同業者Aを原告に適用することにはかなり無理がある。

(2) 同業者Aは、特定(一件)の専属業者であると思料される。専属業者の場合には仕事に計画性があり、人件費のコストも安くすむのであり、原告のように多数の得意先がある場合には、仕事の計画性が稀薄であり、仕事の依頼がダブったり、あるいは急に仕事を依頼されたりし、人件費のコストが高くなるのである。また、専属業者の場合にはなんといっても安定した収入にめぐまれ、経費も安く、所得率がおのずと高くなるのである。さらに雇人費・外注費も比較的安くてすむのである。また、専属の業者の場合には、仕事の受注に計画性がありコストの高い外注に出す必要もないのである。

(3) さらに同業者Aは、百貨店あるいはスーパーの専属業者であるように思料されるが、百貨店あるいはスーパーの専属の場合は「店内装飾」が中心であり、外に出かけてする仕事と比べれば、コストも安くてすむのである。

(4) 同業者Aには「外注費」がない。このことは前述したように百貨店あるいはスーパーの専属の業者であるという証拠である。

(5) 被告は、同業者Aの昭和五二年分の雇人費・外注費を昭和五一年分、昭和五三年分の平均値とした旨主張している。その理由は、同業者Aが昭和五二年当時病気をしその分アルバイト等を雇ったため人件費が多くなり高率となったためとしている。しかし、同業者Aの昭和五一年分の雇人数は正規三人、その他一五人(バイトと思われる)、昭和五二年分の雇人数は正規三人、その他一六人、昭和五三年分のそれは正規三人、その他一四人であり(乙第四号証の二ないし四)、昭和五二年に限ってアルバイトを多く雇ったという根拠は全くない。むしろ、乙第四号証の二ないし四に基づく雇人数の方が正しいと思われる。したがって、被告が同業者Aの昭和五二年分の雇人費率を昭和五一年分、昭和五三年分の平均値としたのはその算出方法に誤りがある。

(6) 被告は、同業者Aに限らず同業者B、Cの雇人費率を算出するについて、専従者給与を除外しているが、青色専従者も売上に寄与している労務を提供している以上、専従者給与も加算して雇人費率を算出しないと正しい計算方法といえない。その点被告の雇人費率の算定方法に誤りがある。

(同業者Bについて)

同業者Bこと訴外河尻一雄は、河尻表具店という屋号で営業をしているが、その業態は、ふすま関係が約八〇パーセントないし九〇パーセントであり、原告と同じ様な展示装飾は、約一〇パーセントないし二〇パーセントぐらいである。したがって、雇人費が少ない。

河尻一雄が右のような営業内容であるので、原告のように、展示装飾一本の業者とは類似性がない。

(同業者Cについて)

(1) 同業者C(C′)についても雇人数が本件係争年分を通じて正規の従業員は一人であり、しかもバイトは一人も雇用していない。このような雇人数の状況では、原告のように展示装飾を行っているとはとうてい考えられない。

(2) 被告は同業者選定の基準として、「年間を通じて事業を継続しているもの」を設定しているが、同業者C(C′)は、昭和五三年を通じて事業を継続していない。父と息子というけれども経営方針が異るのではないかと思われる。

(3) 同業者C、C′は、訴外株式会社フジヤ専属の展示装飾附属の看板の製造を営んでいるから、その営業内容を異にする。

(三)  別表4のうち、オカモトカズオとの取引を否認し、その余の収入金額を認める。

(四)  原告の本件係争年分の雇人費・外注費、地代家賃及び事業専従者控除額は、別表6、7記載のとおりである。

五、被告の反駁

(一)  同業者を抽出する際、事業規模の類似性を掲げるのが通例である。しかし、同業者が少ないときにも、事業規模の類似性を要件とすると、同業者が無くなってしまう虞れがある。原告は、同業者が極めて少ない業種であることを自認している。したがって、被告が、事業規模を要件にしなかったことには、合理性があり、選定された同業者の事業規模が原告と著しい差異がない以上、課税公平の原則の見地から許される。そして、同業者三名は、結論的に原告の事業規模とかなり類似しているといえるのである。

同業者三名は、原告の事業と類似性があり、本件推計課税には、合理性がある。

(二)  原告は、オカモトカズオとの取引を否認しているが、原告の売上入金口座として使用している訴外三井銀行堀川支店の原告名義の普通預金に昭和五一年六月一日振込入金されたオカモトカズオからの入金は、原告の収入金額として認められるべきである。

(三)  原告主張の雇人費・外注費の立証として、甲第八号証の一ないし六を提出しているが、その基礎となる資料を全く提出していないからその真偽は不明であり、認めるわけにはいかない。

(四)  原告の本件係争年分の地代家賃は、別表5記載のとおりである。

八木誠造に対する支払家賃のうち住宅用途部分は、事業用の必要経費にならない。

原告は、昭和五三年五月、倉庫を賃借するについて、保証金二五万円、謝礼金二五万円を支払っているが、保証金は、退去時全額原告に返還される。そこで、謝礼金二五万円について、所得税法施行令七条一項四号により繰延資産として五年で均等償却すべきものである。

(五)  原告は、昭和五一年分及び昭和五二年分の事業専従者控除額を主張しているが、確定申告書にその記載がない限り、所得税法五七条三項及び五項により認められない。

第三証拠関係

本件記録中の証拠関係目録記載のとおり。

理由

一、本件請求の原因事実中(一)の事実は、当事者間に争いがない。

二、本件税務調査の違法について

本件に顕われた証拠を仔細に検討しても、本件税務調査に原告主張の違法があったことが認められる的確な証拠はない。したがって、原告のこの主張は、採用できない。

三、原告の本件係争年分の事業所得金額について

(一)  売上(収入)金額について

別表4のうち、オカモトカズオとの取引をのぞくその余の売上(収入)について、当事者間に争いがない。

証人田中邦雄の証言によって成立が認められる乙第二三号証や同証言によって、原告の昭和五一年分のオカモトカズオに対する売上として、金一九万五〇〇〇円があったことが認められ、この認定に反する証拠はない。

そうすると、原告の本件係争分の売上(収入)金額は、被告主張どおりの金額であるとしなければならない。その詳細は、別表4記載のとおりである。

(二)  同業者の選定と同業者率について

1  成立に争いがない乙第四〇号証によると、原告は、税務調査に非協力的態度をとり、本件係争年分の確定申告書に記載した所得金額を裏付ける資料を提出しなかったため、推計課税の方法で本件各更正処分をされたことが認められ、この認定に反する証拠はない。

そうして、原告は、本件訴訟になっても、実額の主張をしないから、推計課税の方法によるしかない。

2  (原告の営業の特殊性と推計に関する一般的考え方)

証人田中邦雄、同西野但の各証言及び原告本人尋問の結果によると、原告の営む展示装飾業は、同業者が殆んどなく、京都市内で二、三を数えるだけであることが認められ、この認定に反する証拠はない。

そうすると、原告の営業の特殊性に着目したとき、推計のための同業者の選定にも、数の上で自ら限度があるわけであるから、両者の営業形態や規模の細部にわたって類似性を要求することは、難きを求めることになる。したがって、本件のような場合には、ある程度の営業形態や規模の相違があっても仕方がないとしなければならない。問題は、その許容限度である。

原告は、同業者率を適用することにより過大に所得金額を認定されたことに不満があるのであるから、その過大な所得金額の認定を免れる有効な手段として、自らの手許にある帳簿類を提出して自らの営業の全貌や実態を証明する方法がある。勿論、原告には、本件訴訟でその方法をとるかとらないかの自由がある。しかし、原告がそのような方法をとらないことにした以上、推計方法の擬制に由来する不利益があったとしても、その不利益は、自ら選んだものとして受忍するほかはないといわなければならない。

以下この視点に立って、被告の選定した同業者の類似性について考究する。

(同業者Aについて)

当裁判所が真正に作成されたものと認める乙第四号証の一ないし四によると、同業者Aの本件係争年分の収入金額、売上原価・一般経費・雇人費・外注費は、別表2記載のとおりであることが認められ、この認定に反する証拠はない。

当裁判所が真正に作成されたものと認める乙第七号証によると、同業者Aは、大阪市住之江区に居住し、専属で店内展示装飾をしているものであることが認められ、この認定に反する証拠はない。

そうすると、原告と同業者Aとでは、売上(収入)金額や、展示装飾の紙を貼る仕事をしていることに類似性がある。しかし、同業者Aが大阪であるのに、原告が京都であること、同業者Aは専属で外注費がないのに、原告は一部専属で外注費があること、同業者Aは正従業員が三名であるのに、原告のそれは五名であること、以上の点では異なっている。しかし、これらの相違点は、原告と同業者Aとの類似性を認める際、決定的な妨げになるものではない。

そこで、当裁判所は、同業者Aを選定したことには合理性があると認める。

被告は、別表2で、同業者Aの昭和五二年分の雇人費・外注費の割合を昭和五一年分と昭和五三年分の平均値によることにしているが、当裁判所は、前掲乙第四号証の三によって、一九二〇万三七二〇円 割合五六・四六とする。そして、これは、結果として原告にとって有利である。

(同業者Bについて)

当裁判所が真正に作成されたものと認める甲第一〇号証によると、同業者Bは、本件係争年度を通じ、襖関係が約八割から九割で、展示装飾関係が約二割から一割であることが認められ、この認定に反する証拠はない。

そうすると、同業者Bと原告とでは、その営業形態が全くといえる程異なるから、同業者Bは、類似性を欠くものとして除外せざるを得ない。

(同業者C、C′について)

当裁判所が真正に作成されたものと認める乙第六号証の一ないし五によると、同業者C、C′の本件係争年分の収入金額、売上原価・一般経費、雇人費・外注費は、別表2記載のとおりであることが認められ、この認定に反する証拠はない。

もっとも、C′はCの子供で、昭和五三年中にその事業を引きついだものの、その営業に格別の変化がなかったことは、証人田中邦雄の証言によって認められる。したがって、このことのため、同業者C、C′が、同業者として欠格である理由にはならない。

また、同証言や原告本人尋問の結果によると、同業者C、C′は、展示装飾に附属した看板やパネルの紙貼りの仕事を主体としていることが認められるが、同結果によると、原告の仕事の中にも同様のものがあるから、同業者C、C′が類似の同業者であるといえないことはない。

もっとも、同業者C、C′の売上(収入)金額を原告のそれと比較したとき、原告のそれの約二分の一であるから、両者の営業規模は異なる。しかし、原告のような業種では、その規模の大小が直ちに所得率に影響するといえないし、却って、その規模が小さくなれば、それに応じて経費も小さくなるわけであるから、この両者の営業規模の差異は、同業者比率を採取するための妨げにならないといわなければならない。

そこで、当裁判所は、同業者C、C′を選定したことには合理性があると認める。

3  同業者率について

同業者A、同業者C、C′によって、同業者の所得率、雇人費、外注費率を算出すると、別表8記載の適用率になることは、計算上明らかである。

(三)  算出所得金額について

(一)の売上(収入)金額に(二)の同業者率中、同業者平均所得率を乗じて得られたものが、算出所得金額であり、それが、別表8の算出所得金額欄記載の額になることは、計算上明らかである。

(四)  特別経費について

(雇人費・外注費)

(一)の売上(収入)金額に(二)の同業者率中雇人費・外注費率を乗じて得られたものが、雇人費、外注費であり、それが、別表8の雇人費、外注費欄記載の額になることは、計算上明らかである。

原告は、別表6で雇人費、外注費の実額主張をしているが、それが認められる基礎資料の提出がないから採用しない。もっとも、原告は、甲第八号証の一ないし六を提出しているが、同号証自体が写であるから、これらの元になる帳簿書類がある筈であるのに、原告は提出していない。したがって、同号証の信ぴょう性は薄いとしなければならない。したがって、同号証を採用して原告の雇人費、外注費を実額で認めることは、到底無理である。

(地代家賃)

当裁判所が真正に作成されたものと認める乙第四一号証、同第四二号証ないし第四四号証の各一、二により、原告の本件係争年分の地代家賃を、別表5記載のとおり認める。

原告は、別表6で実額主張をしており、原告本人尋問の結果中には、これにそう供述がある。しかし、原告は、その裏付けになる資料を提出しないから、同結果を採用して、原告主張額を認めるわけにはいかないのである。

(五) 事業専従者控除額について

原告は、昭和五一年分、昭和五二年分についても、四〇万円の事業専従控除を認めるよう主張しているが、確定申告書にその記載がない以上、所得税法五七条三項、五項によって法律上認められない。そして、原告は、確定申告書にその記載をしなかったことを明らかに争わないから自白したものとみなす。したがって、原告の右主張は採用できない。

(六) 原告の本件係争年分の事業所得金額について

当裁判所が認めた原告の本件係争年分の事業所得金額は、別表8の事業所得金額欄記載のとおりの額である。

四、むすび

本件各更正処分と当裁判所の認容した事業所得金額とを対比すると、次の表のとおりになる。

年分 更正処分による金額(円) 裁判所の認容した金額(円)

昭和五一年分 三八七万三四二〇 四〇一万九六四八

昭和五二年分 二二九万九五八九 二三三万六三〇二

昭和五三年分 七三〇万〇九七六 七二二万五六九七

そうすると、本件各更正処分は、昭和五一年分、昭和五二年分には、なんらの取り消すべき瑕疵はないが、昭和五三年分については、当裁判所の認容した事業所得金額を超えて原告の事業所得金額を認定した違法があることに帰着するから、この超える部分とこれに対応する過少申告加算税賦課決定処分は、取り消さなければならない筋合である。

そこで、本件更正処分と過少申告加算税賦課決定処分をこの範囲で取り消し、原告のその余の請求を失当として棄却し、行訴法七条、民訴法八九条、九二条に従い、主文のとおり判決する。

(裁判長判事 古崎慶長 判事 小田耕治 判事補 長久保尚善)

別表1の1. 昭和51年分

<省略>

注 <特>は、特別減税額である。

別表1の2 昭和52年分

<省略>

注 <特>は、特別減税額である。

別表1の3 昭和53年分

<省略>

別表2. 同業者率(所得率・雇人費・外注費率)一覧

<省略>

(注) 1. <4>所得率は、小数点5位以下切捨て。

2. <6>雇人費・外注費率は、小数点5位以下切下げ。昭和52年分のAの雇人費・外注費率については、Aが病気で入院し、特別にアルバイト等を雇い入れた特殊事情があったので、昭和51年分及び同53年分の平均値とした。

3. 昭和53年分C′はCの子供である。昭和53年途中においてCよりC′へ事業の引継ぎ(代替わり)をしたものである。

別表3.

原告の事業所得

<省略>

別表4. 収入金額内訳明細

<省略>

別表5. 地代家賃の明細

<省略>

別表6. 原告主張の必要経費

<省略>

(注) 地代家賃の明細は、別表7のとおりである。

別表7. 原告主張の地代家賃の明細

<省略>

別表8. 裁判所の認容額

<省略>

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例